「東京の味噌」
トップページ 組合概要 東京都味噌工業協同組合 東京の味噌屋 お便り・お問い合せ
 
東京味噌の旅 →「東京味噌の旅」TOPへ →「店」ページTOPへ戻る
川甚 寅さんのふるさとで味わう"鯉こく"

寅さんのふるさと、葛飾・柴又

葛飾・柴又といえば、映画『男はつらいよ』で全国的に知られた "寅さん"のふるさと。京成線の柴又駅から、ご存じ『帝釈天』へとつながる表参道は、映画同様、多くの土産物店が軒を連ね、参拝に訪れる人々でにぎわっています。その帝釈天を抜け、江戸川へと向かえば、そこには小説やヒット歌謡で名高い『矢切の渡し』が。その手前、いにしえの江戸川の風情をほのかに残す界隈に、料亭『川甚』はあります。

映画のセットではありません。いつどこから寅さんが顔を出してもおかしくない、本物の帝釈天表参道の軒並みです。
そしてこれが帝釈天の入り口『二天門』。ここを左に折れ、『大鐘楼』の角を右に曲がれば『川甚』までは一直線。

味噌との相性抜群の鯉は、鮮度が命!

川魚と味噌を合わせた料理といえば、"鯉洗い"と"鯉こく"。『川甚』では、この"鯉こく"に江戸甘味噌が使われています。一般的に、味噌は鯉の臭み消しと思われていますが、ここ『川甚』に限れば、その認識は間違い。八代目主人の天宮一輝さんの言葉を借りれば、「消すのではなく、鯉と味噌、両方のうまみを引き出す相性のいいもの」。でも…と、反論したくなるような経験をお持ちの貴方。「鮮度の落ちたものは、私だってまずいと思う」と天宮さんがおっしゃるとおり、「さばいて30分も経ったら、もうダメ!」なほど繊細な魚、それが鯉なのです。

鯉洗い。おろしたての鯉は、みずみずしい薄桃色で身が締まっていることが一目で分かります。この状態が食べ時。
鯉こくは、厨房であらかじめ調理したうえ、テーブルでも火が通されます。何度加熱してもおいしいのは江戸甘ならでは。

ていねいな仕事にこだわりを持って

良い状態の鯉を鮮度高く提供するため、敷地内に井戸水を引いた生簀(いけす)を持つ『川甚』。ほかでは真似できない味へのこだわりは、「ていねいな仕事」を心がけるご主人の姿勢そのものと言えます。当然、仕入れ食材にも厳しい目を向けるこの店の江戸甘評は、「煮込んでもしょっぱくならないのがいい」。また、「"鯉こく"は味噌のスープを味わうもの」とも。200年の暖簾を守る『川甚』の、味の一端を江戸甘が担っているとはうれしい限りです。ぜひ皆さんも、『川甚』までお出かけのうえ、川魚料理の妙を味わってみてください。

広い敷地内にある生簀(いけす)。網で飼うと"網ずれ"という傷が魚に付くそうですが、ここでは井戸水の中を自由に泳いでいます。
庭に立つ八代目主人の天宮一輝さん。夏目漱石や谷崎潤一郎の作品にもつづられた歴史ある一軒は、撮影に適したスポットもたくさん。


川甚(かわじん)

〒125-0052 東京都葛飾区柴又7-19-14
TEL. 03-3657-5151, 2727
E-mail:info@kawajin.co.jp
営業時間:お店にお問い合わせください
定休日:ホームページ参照(http://www.kawajin.co.jp)
〈旅のおまけ〉
京成線・柴又駅横にある『おりつ地蔵尊』。昭和の初め、この地に生まれた律子という不遇な少女の、哀れな魂を慰めるため建立されたもの。現在は、『川甚』提供の地に、地元の有志により子育て地蔵として守られています。詳しくは当地でぜひ。



Copyright ©2004-2005 Tokyo Miso Coop. All rights reserved.
「店」=東京の味噌と出会える店 「料」=東京の味噌料理塾 「学」=東京の味噌を知る 「特」=東京の特別な味 江戸甘味噌 「店」=東京の味噌と出会える店 「料」=東京の味噌 料理塾 「学」=東京の味噌を知る 「特」=東京の特別な味 江戸甘味噌