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太田なわのれん 横浜に残った江戸甘みその味

風格ただよう"縄のれん"

「"縄のれん"と聞いて、どんな店…?と、不安に感じながらお越しになる方もいらっしゃるようですよ」と、柔和な語り口と笑顔で迎えて下さったのは副社長の青井茂樹さん。たしかに、お店の入り口には"縄のれん"。ですが、横丁の飲み屋といった感はまったく無く、むしろ老舗の風格ただよう佇まいを演出しています。由来についてはお店のホームページに詳しいので、ここでは省略。さっそく"縄のれん"をくぐって店内へ。

虫よけが出自と言われる"縄のれん"も、こちらでは名実ともに立派な店の顔。
番台につく青井副社長。"縄のれん"の語感からかけ離れ、まるで旅館のような風情。

ハイカラ好みの牛鍋

「丹沢の猪鍋をヒントに生まれた」というこちらの牛鍋。特徴はなんと言っても江戸甘を使った味付けと、サイコロ状の肉。肉の形については、外国人が食べる肉料理を参考にしたとか、単に切り方が簡単とか諸説あるようですが、みそ味に関しては、明治はじめの創業当時、牛肉を食べる文化を持たなかった日本人に、地元でなじみのある猪鍋と同じ食べ方で提供したのが始まりだそうです。ちなみにその頃、牛肉は獣肉といって嫌われ値段も安価。食べに来るお客さんは、好奇心旺盛でハイカラな日本人が多かったとか。

細部にまで心配りが行き届いた店内。部屋ごとに季節の花が活けられ、もてなしの心が感じられる。素敵な洋室も。
江戸甘を使用した秘伝の味噌。みりんなどで甘みを加えて"つや、こく、てり"を出している。

五感が満たされる味を追求

牛鍋と江戸甘との出会いは、先代が東京の三越に出品されていた『あぶまた』の江戸甘を知ったのがきっかけだそうです。今では「100人中95人のお客さまが、味噌についてご質問されます」と、青井さん。黒褐色の味噌を目にした驚きに始まり、熱が加わって立ち上る香ばしさ、肉の旨味を包み込む効果など、どれをとっても味噌だからできる"食の総合演出"。「他店には無いここだけの味を、驚きや面白さと一緒に提供していきたい」と青井さんが言う通り、『太田なわのれん』の牛鍋は持てる五感をフル活用して食すべし!なのでした。

こちらが元祖牛鍋。絶好のタイミングを見計らって熟練の仲居さんが調理してくれるので、いつも安心でおいしい!
牛鍋初期の鉄鍋。他にも、店のそこかしこに歴史を思わせる品々が。


太田なわのれん

〒231-0055 
神奈川県横浜市中区末吉町1-15
TEL. 045-261-0636
営業時間:
[平日]17:00-22:00
[土・日、祝日]12:00-15:00/17:00-21:00
定休日:月曜
http://www.ohtanawanoren.jp/
〈旅のおまけ〉
青井さんいわく「お客さまが始めた」という牛鍋の食べ方。それは、肉を食べ終えて鍋に残った味噌を、白いご飯に乗せていただくというもの。酒好きなら「もう一献」と思うだろうが、こればかりはご飯に軍配が上がりそう。



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