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万久味噌店 味噌販売店の老舗

江戸時代へタイムスリップ

万久と言えば、浅草に200年続く味噌専門店の老舗。「若い方はタイムスリップしたみたいって良くおっしゃいますよ」と、六代目主人・太田きよさんが言われる通り、数十種類の味噌樽が並ぶ店内は味噌の新鮮な香りに包まれ、まるで別世界。「これが専門店の香り。味噌は低温管理が基本ですから、冬場でもお客様に不便が無い程度に暖房を抑え、味噌優先の温度管理をしています。私たち店の者は犠牲になっていますよ」。そう苦笑いする太田社長ですが、「もしパック詰めの味噌を売るだけだったなら、店を継いでいなかった」と、現在のスタイルにはこだわりをお持ちのようです。

お店入口。この奥に魅惑の味噌ワールドが。

初めて訪れた人は、店内の光景と香りに思わず声が…。

知識が試される対面販売

「何でもスーパーでお買い物していると、量り売りって躊躇するでしょ。実は私もそう。どれがいいですか?って聞かれると、正直、困っちゃう」。対面販売にこだわりを持つ太田社長ですが、お客様へのアドバイスは苦手だとの意外な本音が。というのも、味覚というのは幼少期の記憶が大きなウェイトを占める上、味噌は全国各地に独自色があり、人の好みに至っては千差万別。それを察するのは太田社長でも難しいというもの。そこで万久でお買い物をする時のアドバイスは、まず自分あるいは両親の出身地を伝えること。これで「お客様の嗜好は大体分かります」とは、さすがプロ。そして味見をさせてもらうこと。万久には味見用スプーンが用意されているので、遠慮なく申し出、自分の舌で確認しましょう。ただし、あまりたくさんの種類を舐めると味が分からなくなるということなので要注意。

色・香り・味を吟味して好みの味噌を見つけるのも楽しみ。
店内いたる所に置かれた秤で、味噌は手際よく袋詰めに。

プロ仕様の江戸甘味噌

今年、創業200年を迎えた万久には代々のファンが多い。「お嫁に行った人がわざわざ買いに来て下さる」と嬉しそうに語る太田社長には、老舗の誇りと同時にお客様から寄せられる信用への責任感がにじみます。個客だけでなく飲食店からの引き合いが多いのも、万久がプロとしての仕事をしている証拠。中でも江戸甘味噌は、そば屋をはじめ料理のプロからの注文が多いと言います。太田社長曰く「東京人と呼べる人が少なくなって、江戸甘の味を知る人も減っている」そうですが、外食では意外と皆さんも口にしているのかも。「ご家庭でも江戸甘は簡単に楽しめます。煮物や魚の煮付けなどに、最後に一さじ加えるだけでコクが増しますよ。お店の味はこれだったのかと思うんじゃないでしょうか」。是非試してみたい!と思った方は、浅草・万久へどうぞ。味噌の芳醇な香りと太田社長の優しい笑顔が、あなたを迎えてくれますよ。

江戸甘味噌で家庭料理がプロの味に大変身!するかも。
若い方にも味噌の魅力を知ってほしいと太田社長。


万久味噌店

〒111-0033 東京都台東区花川戸2-8-2
TEL. 03-3841-7116 FAX. 03-3841-7115
営業時間: 9:00〜18:00
定休日:日祝
http://foodpia.geocities.jp/man9miso/
〈旅のおまけ〉
NHK朝の連続テレビ小説『おていちゃん』(昭和53年放送)では、原作当時の竹皮を使った味噌の包み方を教えに行ったこともあるという万久さん。店内には古い商売道具とともに作者・沢村貞子さんのサインも。



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